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Author:sexykent
オイルショック+ベビーブーム世代の元デザイナー。芸術や音楽に早くから目覚めたが、才能を伸ばすほど追求せず。いいかげん我とアートの関係を問いただしたくなった矢先、一切のデザイン生命を絶ちきる。そして今、仕事と生き甲斐をリセットして歩んでいる。最近はNike + iPod Sport Kit を利用して体力作りナンゾを画策中。
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| Cosmically Conscious 1 |
観測史上最暑を記録した日本…でも先週とか先々週の方がmy体感は暑かったと思うsexykentです (・_・) 冷房に慣れて冷え冷えの身体が、夜中の外気に当たって結露した…かなり湿気高いよね
トイレの薄汚れた壁に、前住民の張り紙の痕跡がある。そのピンホールの羅列に秩序があるわけでもなく、ただ定位置に収まりきれなかった名残である。私は用を足しながらいつもその疎らな点を眺めているのであるが、意識下に気付きいていたことがある。北斗七星に似ているのだ。
残念ながら星の配置について、私は詳しくない。詳しくないどころか殆ど知らない。星座も分からずに便座に座っているだけの男だ。だから、本物の北斗七星とは配置が違うかもしれないし、第一、ピンホールは七つ以上もある。しかし、それらの点を繋げると確かに柄杓の形になっているのだ。
それをぼぉーっと眺めていると、私は恍惚状態から幽体離脱というものに陥り、妙な安堵感と居心地の良さからずっとそこに留まりたいという気持ちになってしまう。暑くても寒くても、その1畳のトイレは小宇宙と化すのだ。発信ボタンと言わんばかりにレバーをひねると、ずごご…という響きと共にブラックホールに吸い込まれていく、ンコ。そしてまた一人取り残されて、北斗七星に別れを告げる。そんな宇宙への旅を毎日繰り返しているのだ。
そんな妄想を抱かせたきっかけは、機動戦士ガンダムと銀河鉄道(宮沢賢治)、そして水曜スペシャルで何度となく放送されたUFOミステリーという、幼児体験だ。それは絶妙にグッときて、私の心を虜にした。そのことを考えるだけで、俗世間のことはどうでもよくなり、夜にフラフラ歩いてUFOに連れさらわれてしまいたいとか、この瞬間に宇宙を駆け回れるんじゃないかと期待した。そして、それは夢の中で幾度か叶ったりもした。
宇宙…それは冷たくて孤独なイメージが漂う。結局のところ、それを欲しているということは、自分自身も冷たくて孤独なのかも知れない。そこに友情なんていう概念もないし、恋愛とか、食欲とか、人生と言う観点もない。ただそこを、有機物として生きる私という一人称が存在し、漂っているだけなのだ。そこに思いを馳せて憧れて、何処かにそんな入り口を探しながら生きてきたように思う。
それを寂しい感情だというのなら、半分正解だが、半分は不正解である。私は実際には、世の中で生きて、暮らして、食ったり飲んだりしながら、一般人と何ら変わらない生活をしている。宇宙に頭がワープするとしても、すぐに戻ってこれる便利体質で、そんな行ったり来たりの生活は嫌いじゃない。つまり、宇宙の片鱗を味わう旅行者に過ぎないので、世捨て人のようになりたいわけではない。
私は、知らぬうちに宇宙を作ってきたようだ。部屋は自分の趣味だとか、使いやすいというイイワケの元に雑然としている。これが私の理想とする宇宙空間だといわんばかりに。孤独でも耐えられるほどの外部情報との接点があり、時間を潰せるほどのくだらない制作活動を行なえる環境にある。
そんなわけで、私は東京に住んでいる日本人という自覚よりも、宇宙に生きているという意識の方が強い。この時期に繰り返される恩着せがましいナショナリズムは、被害者ニッポンを写し出しながら核心には触れないでいる。Rememberか?No moreか?そんな問いにスケールの小ささを感じてしまう。
宇宙船地球号に乗っているだとか、そんな臭いことを説こうとは思わない。でも、ふとした瞬間、自分の国籍とか意識を超越して、宇宙と1対1になることで、悩んでいることや問題にしていることが余りに馬鹿馬鹿しいと気づくことがある。ガンダム的に言えばニュータイプってやつだ。銀河鉄道的に言えば本当の幸せで、日テレ的に言えば未知との会話か。
この広大な宇宙に、個という存在が認められて息づいているという事実。言い換えれば、宇宙の中に自分が存在している意識。こいつを感じれる人間とそうでない人間がいる。私は前者であり続けたいと願っている。
つづく
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